生態学会の雑誌 Ecological Research に、シカの影響についてのレビューがのりました。
https://doi.org/10.1111/1440-1703.12537
今回のレビューの主題は、シカの影響で森林生態系が非森林に転換する(かどうか)という問題です。
この問題の研究はけっこう歴史があって、日本でも北米でも、理論から観測まで様々な論文が出ています。しかし、事象の発生地域が比較的限られていたため、学問シーンの中心にはなかなかならなかったと思います。それが、昨今のシカ情勢を受け俄然、主流化してきた感があります。今回のレビューが、多くの先行研究がふたたび読まれるキッカケになれば。(…と偉そうにいうほど網羅できてない。)
あと、日本の論文を海外の人に紹介とか、長期研究の科研申請の根拠に使えるかな、とか、、雑念だらけですいませんがよろしくお願いします。
関連して、3/17 に ESJ72(日本生態学会大会)でシカの影響と対策の公募シンポジウムが行われます。こちらは日本語です。
集会の企画意図は、講演予定の内容だけに留まらず、多くの研究者が意見交換することにあるようです。なお、過半の講演者は研究と社会実装を長年やっている方です。もちろん学会だから生態学の話をするんですが、絶対それだけで終わらない予感がします。。
シンポの前後には一般講演や自由集会もセットになっています。春休みの札幌なのですが、そして裏番組たちも強力ですが、ぜひご検討ください。シンポはライブ配信も予定されています。